●UIターンで地域医療に取り組む 
 リクルートドクターズキャリア
 掲載内容
  
  
UI  ターンで手に入れた!医師としてのやりがいと望むライフスタイル、地元への貢献、昔からの夢、子育てとの両立… 
UI
ターンの道を選び充実した日々を送るドクターを取材。 
東京→福島 
22年ぶりに故郷へ  Uターン。東京の医療を福島に紹介したかった  脳外科と整形外科の2  つの専門医を取得して開業。 
  
 

 
Uターン後、趣味に使える時間が増えた。最近はクリニックのスタッフと共にトライアスロンに励んでいる(  1列目中央)。 
東京都内の病院に勤務していた金子大成氏が、福島県・新白河に  Uターンしたのは  1991年。「長男ですので、いずれは戻って地元に貢献するつもりでした」と振り返る。 
Uターン後、ほどなくして「かねこクリニック」を開業。老人保健施設や訪問看護ステーションなど  8施設を含む医療法人社団博英会へと成長させた。長く故郷を離れていても、地域のニーズに合った医療を提供することで、住民の信頼を集めてきた。 
「元々脳外科専門医でしたが、プライマリケアに携わるにあたって整形外科の専門医も取得しました。脳外科、整形外科の両方を標榜し、リハビリテーションを充実させています。また開業時から  CTを、  5年後に  MRIを導入。東京の利便性のいい医療を福島に紹介したかったのです」 
Uターン後の収入は倍増。子どもの教育は家族の協力で乗り越えた。 
「  3人の子どもは全員が医師になりました。大学入学まで妻子は神奈川県に住み、内科医の妻は平日に週  2回往復して診療を手伝ってくれ、その間は妻の父母が子ども達の面倒を見てくれました。新幹線を使って  2時間の距離だからできたことです」 
現在は妻と共にクリニックで診療し、公私ともに充実した毎日だ。
  
 

 
金子  大成氏    
医療法人社団博英会 理事長 かねこクリニック 院長 
1979年東京慈恵会医科大学卒。脳外科専門医として関連病院で経験を積む。その後、  89年に整形外科専門医を取得。東急病院整形外科に勤務。  91年に退職し故郷の福島県に  Uターン。かねこクリニックを開業。
 
●大日本住友製薬
 健康情報サイト掲載内容
 
大切なのは全身的な健康管理
不調なら一人で悩まず医師に相談を

医療法人社団博英会かねこクリニック
博英会理事長
金子大成(かねこだいせい)先生

ドクターからのメッセージ
日本人の有訴者率(ゆうそしゃりつ) 1 位は腰痛
腰痛の原因の中には重大な疾患も腰痛の多くは原因不明です。
診断がつく約15%の腰痛のうち、整形外科的なものには、老化により椎間板(ついかんばん)の弾力が失われて椎間関節などが変性して起こる変形性脊椎症(へんけいせいせきついしょう)や、急激な痛みやしびれが発生する腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニア、腰椎分離症(ようついぶんりしょう)、腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)などがあります。腰痛は日本人の有訴者率(ゆうそしゃりつ)第1位で、だれでも一度は経験するものですが、その背景はさまざまです。

仕事のストレスや精神的な要因もあれば、急性期の尿路結石(にょうろけっせき)や腎臓結石(じんぞうけっせき)、慢性膵炎(まんせいすいえん)、脊椎や腎臓の悪性腫瘍、閉塞性動脈硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)、大動脈瘤破裂(だいどうみゃくりゅうはれつ)など重大な疾患が要因の腰痛も5%程度あるといわれています。足腰の痛みを感じたら、甘く見て放置せず、すぐに受診して原因を把握することが大切です。

生活に支障をきたす腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)
主な症状は間欠性跛行(かんけつせいはこう)
高齢化が進み、慢性腰痛や下肢症状に悩んで整形外科を受診する中高年者が増えています。その中でも生活に支障をきたしているのが、腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)です。加齢に伴い骨や関節が変形すると、靭帯(じんたい)の肥厚などによって背骨の中にある脊柱管(せきちゅうかん)という神経の通り道がだんだん狭くなってきます。そして、神経や血管が圧迫され始め、足腰の痛みや足のしびれ、あるいは排尿障害(はいにょうしょうがい)やお尻周りの感覚障害などが現われることもあります。腰痛だけでなく、さまざまな症状が出るのが特徴です。特に、間欠性跛行(かんけつせいはこう)は日常生活に大きな影響を及ぼします。「動かなければ気にならないけど、歩くと足の痛みやしびれがひどくなって歩けなくなる。でも、しゃがんだり椅子に座ったりするとラクになり、また歩けるのです」と患者さんの6~7割が訴えるのが、この症状です。間欠性跛行(かんけつせいはこう)10人のうち8人は腰が原因、1人は血管が原因で、残り1人は両方合併しているといわれています。

保存的治療から再発予防、健康増進へ
動ける身体づくりで悪循環から脱却
 
 

 
腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)の治療は、症状による生活の困難さや運動の制限を取り除くため保存的療法から始めます。本人が希望しても、MRIやレントゲン画像などの所見と症状との一致が明確でない限り、手術は勧めません。まず、血流を改善するプロスタグランジンE1(PGE1)製剤や消炎鎮痛剤の投薬で1~2カ月経過をみます。必要なら、1週間に1~2回の硬膜外ブロックや神経根ブロックも検討、実施します。
 
同時に痛みをコントロールしながら、運動療法と日常生活指導を中心としたリハビリテーションを行います。セルフコントロール能力の向上を図り、動ける身体づくりを実践するのが目的です。運動療法は、脊椎を支えている筋肉や靭帯(じんたい)の緊張を体操やストレッチなどでやわらげて、狭窄している部位以外の運動性を向上し、血流を改善、脊柱バランスを整えます。筋力低下や柔軟性低下、不良姿勢といった二次的機能障害を予防しながら体幹筋の強化を図り、いわば「自然の筋肉のコルセット」を装着することで、腰椎の安定性を高めていくのです。 

人間の背骨は高層ビルと同じで、低階層にあたる腰椎が安定しなければ上階層にあたる頸椎(けいつい)は不安定となり、さまざまな症状を引き起こします。さらに、柱を支える梁にあたる深部体幹筋が十分に機能していなければ、柱である脊柱は傾き、力(筋肉)のアンバランスなどを生じます。この悪循環を断ち切るため、改善経過に合わせて治療から再発予防、健康増進へとステップアップしていくことが大事です。 

なお、骨粗(こつそ)しょう症(しょう)、糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病を抱える方は、腰痛の症状も重症化しやすい傾向にあります。一つの疾患にとらわれ過ぎず、全身的に健康を管理する大切さを、整形外科医として実感している日々です。「心の健康は、身体の健康から。」一人で悩まず、かかりつけ医に何でも相談しましょう。